RNさん、23歳、女性
芝居するうえで、
『泣く演技』については、色々な意見があります。
本当に涙が出てくるくらい感情移入するのが良い。
という意見もあれば、
次のシーンもあるのだから、涙を流すまでは良くない。
という意見もあります。
どちらの意見でも共通して必要なことは…
どんな感情で喋っても、できるだけクリアに聞こえるように、
基礎訓練を普段からしておくことです。
セリフを喋っているときは、芝居にだけ集中するべきです。
・ここの部分、喋りにくいなあ…
・ここはもうちょっとこういう風に読もうかな。
これ、全部雑念です笑
なので、何も考えずに芝居にだけ集中しても、ちゃんとクリアに聞こえるように、
滑舌練習・発声練習を普段からしっかりやっておくことがとても重要です。
ちゃんと土台がしっかり出来上がっていれば、どんな感情で喋っても、全然聴き取れないセリフにはなりません。
そして、もう一つ『泣く演技』で大事なことがあります。
涙を流すほど感情移入する=聞いている人にとって一番伝わる演技
とは限らないんです。
例えば、ペットを亡くして次の日に登校してきた友達がいたとします。
その子を心配して声を掛けたら、
『大丈夫。あの子との思い出は、ちゃんと私の心の中にあるから…』
とその友達が言ったとします。
そのセリフ、あなたならどう読みますか?
しっかり感情移入して、涙を流しながら読みますか?
ちょっと泣きながら、無理した感じで喋ってみようかなと考えますか?
ぼくがこのセリフをレッスンで生徒に読んでもらうとしたら、こう言います。
ペットが亡くなったときのことをまず思い出してみよう。
で、泣きそうになったらグッとその気持ちを堪えて、
声をかけてくれた友達を心配させちゃいけないと一生懸命気づかってセリフを言ってみて。
実際、普段の生活で『泣くとき』は、我慢しようと思っていても我慢しきれなくて涙が出てくることが多くありませんか?
この『グッと堪える』のが伝わる演技のポイントだったりします。
セリフをどう読むかではありません。
普段だったら、どうだろう?
と日常にあるヒントを使って、どれだけリアリティーのあるセリフにできるかどうかです。
日常のヒントにたくさん気づけるよう、頑張ってください!
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