みんなの質問
・『役の演じ分け方』を教えてください。
・『役じゃなくて、自分が出てる』と言われる。役で演じるにはどうしたらいいですか?
山寺宏一さんは、アンパンマンで何役も演じていますが、同じ声優さんが演じているとは思えないくらいはっきり演じ分けをしていますよね。
じゃあ、まずみんなが考える『役の演じ分け』方法を紙に書き出してみてください。
5個くらい書き出してみようか。
さて、何が書けたかな?
こういうのしか書けなかった人は要注意!
・声を変える
・しゃべり方を変える
無料相談⑧でも答えたけれど
『声を変えたり作ったりすることは手段であって、
目的ではありません。』
手段?目的?
どういうことかわからない人は、後で説明するので最後まで読んでね。
さて、演じ分けの説明をするために、例として2人に登場してもらいましょう。

①あやちゃん・16歳・女子

②さくらちゃん・16歳・女子
年齢も性別も一緒の女の子たちです。
この子たちを一人で好きに演じてくださいという課題が出されたら、みんなはどうするかな?
こう考えた人は要注意!
あやちゃんは声を高めで、はっきりめに喋ろうかな。
さくらちゃんは声を低めで、もごもご喋ろうかな。
『演じ分け』をするためには、しっかりとした『役作り』をしなければなりません。
最初の質問にあった
『役じゃなくて、自分が出てる』と言われる。
役で演じるにはどうしたらいいですか?
これにも同じことが言えます。
『役作り』をちゃんとした上で、表現方法の一つとして『声を変えたり、作ったりすること』は有りだと思います。
でも、『声を高めに出そうかな。』というのは『声を高く出すこと』が目的になっています。
常に『声を高く出すこと』だけを考えて生きている人はいません笑
『役作り=人間作り』です。
きちんとリアリティーのある役を作り上げなければいけません。
じゃあ、具体的にどうやって演じ分ければ良いのでしょうか?
役作りのやり方は、例えば
・育ってきた環境は?
・性格は?
・どんなものが好きで、どんなものが嫌い?
・どんな部屋に住んでいて、どんな生活をしている?
・今、何に悩んでいて、どんな夢がある?
など、まずは、どんどんその役のことを具体的に考えていきましょう。
感覚派の人は、これを考えるだけでセリフが変わります。
しかし、変わらない人もいます。
そういう人はどうしたらいいのでしょう?
役作りで考えた設定に近い人が周りにいないか、
または過去に見た映画、ドラマ、アニメなどで近い役はいないか探す。
見つけたら、真似をする。
それを繰り返していくと、自然と色んな役が自分の中にできあがって蓄積されていくんです。
蓄積されていくと、表現の幅も広がっていく。
演じられる役が増えていくし、表現できることも増えていきます。
これは『明るい性格の子』という『目的』を達成するために、『ハキハキ喋る』という『手段』を使っています。
これはOK!
これは『ハキハキ喋る』ことが目的になっています。
これはNG!
大事なことなので何度でも言います
声を変えたり、
しゃべり方を変えることが
『目的』になってはいけない。
最初は、『イメージはあるのにうまく表現できない…。』と言うことが多いと思います。
でも大丈夫!
地道に続けていけば、表現の幅は広がっていきます。
できる役も増えていくし、どんどん芝居が楽しくなっていきますよ。
頑張って!
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